【感想】ピクサー映画ソウルフル・ワールドから日常のカケラについて考える

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映画を観ようと思ったきっかけ

youtubeの英語学習チャンネル

英語の勉強やランニング中の音楽として「Learn English with〇〇」シリーズをかけ流して聞いています。ディズニー・ピクサー映画は好きで割と見ていたのですがこの

「ソウルフル・ワールド(SOUL)」は知りませんでした。

ジャズミュージシャンを夢見る中年男性が主人公・生まれる前の世界を描いた作品はどんなものなのだろうと興味が沸きました。

Learn English with Disney+ | Soul [Advanced Lesson]

元気がもらえる映画リスト

恥ずかしながら今年に入ってからバーンアウト気味で、退職して時間はあるはずなのになんか疲れて何もしたくない!なんて思っていた時に検索してヒットした「人生・仕事に疲れた時に観てほしい映画リスト」

リストには以前から見てみようかなと気になっていた映画が複数ありました。

英語の勉強も兼ねて「ソウルフル・ワールド」を英語音声・字幕で見てみることにしました。まめもやしさんありがとうございます。

映画「ソウルフル・ワールド」のあらすじ(ネタバレなし)

登場人物

ジョー・ガードナー:ジェイミー・フォックス

学校で子供たちに音楽を教えているジョーは、本当はジャズミュージシャンになりたいという夢をずっと持ち続けている。念願だった夢に近づくチャンスを目の前に大けがをしてしまう。声優は「アニー」「Ray(レイ)」で素晴らしい音楽の才能を見せてくれるジェイミーフォックス。

ANNIE(アニー)のジェイミーフォックスの歌声、うっとりします。

特にヘリコプターの中で歌っている歌が好き。

22番(人間に生まれる前のソウル):ティナ・フェイ

生まれる前の世界で唯一数千年も生まれる事を怖がり・拒否し続けているソウル。

自由に変形できる世界であえて他人をイラつかせる声に設定しているというひねくれもの笑

ムーンウィンド:グラハム・ノートン

ソウルの世界で迷子になったソウルを助ける仕事をしている。人間の世界でいわゆる「ゾーンに入る」とソウルの世界と行き来できるという設定。普段は人間の世界店の前で看板を振り回しながらゾーン状態に常に入っていて、ジョーと22番を救ってくれる存在。

テリー:レイチェル・ハウス

死者が死後の世界に間違いなく・首尾よく間違いのないように数える仕事に誇りをもっているテリー。一つたりとも「正確性に」欠けることを嫌う。ジョーを引き戻すために人間世界へやってくる。

ストーリー

画像:作品・キャスト情報|ソウルフル・ワールド|ディズニー公式 より

人間が生まれる前の「ソウル(魂)」たちの世界を舞台に描くファンタジーアドベンチャー。ニューヨークに暮らし、ジャズミュージシャンを夢見ながら音楽教師をしているジョー・ガードナーは、ついに憧れのジャズクラブで演奏するチャンスを手にする。しかし、その直後に運悪くマンホールに落下してしまい、そこから「ソウル(魂)」たちの世界に迷い込んでしまう。

そこはソウルたちが人間として現世に生まれる前にどんな性格や興味を持つかを決める場所だった。ソウルの姿になってしまったジョーは、22番と呼ばれるソウルと出会うが、22番は人間の世界が大嫌いで、何の興味も見つけられず、何百年もソウルの姿のままだった。生きる目的を見つけられない22番と、夢をかなえるために元の世界に戻りたいジョー。正反対の2人の出会いが冒険の始まりとなるが……。

ソウルフル・ワールド : 作品情報 – 映画.com より引用

せっかく掴んだ夢のチャンスを逃したくないジョーと絶対に人間になりたくない22番。

そんな凸凹コンビの2人のやり取りに心温まります。

印象に残ったシーン(ネタバレ含む)

1.ジョーの身体で生きることを経験する22番の無邪気さ

ユーセミナーでは全くにおいや味も感じなかったピザに感激して夢中で食べるシーン。

地下鉄で音楽に心奪われてお金の代わりに食べかけのベーグルを投げ入れるシーン。

道路の溝から吹き出る空気がくすぐったくて、恥ずかしげもなく大の字に寝そべって風を全身で感じるシーン。

鉄の柵が奏でる音で音楽を演奏していると嬉しそうに笑うシーン。

青空を見上げて、落ち葉をひろうシーン。

初めての歩行・音・光・嗅覚・触覚・・・生まれたての赤ちゃんのように様々なことに驚き、一つ一つ噛みしめていくシーンは乳幼児を育てている時期を思い出しました。

世界の一つ一つが全て新しいってどんな気持ちだろう。

2.ジョーが夢を叶えた後にドロシアに言われるセリフ

憧れのミュージシャンとセッションをして夢が叶った日の夜。

思っていたのと違う、この先はどうなるんだろう?というジョーに対してドロシアがいう海にいながら海を探す魚の話

海を探して一生懸命進んでいたら実はもう海の中にいたのに「ただの水の中にいるのに?」と魚が呟く。目的を大きく持ちすぎてしまうとギャップから虚無感を感じることもありそうです。

3.22番が集めた何気ない日常のカケラを並べてピアノを弾くジョー

ここは涙腺崩壊ポイントでした。

ピザの食べかけ、ぺろぺろキャンデイ、ジョーの母が仕立て直してくれた時の糸、落ち葉など。夢だった演奏のあとポケットに入ったままだった自分の身体で人間の世界を体験した22番が集めたカケラの数々。

一見ガラクタのようで、一つ一つ意味がある。一瞬一瞬のカケラ。

ジョーの幼少期や父とのも思い出など小さな小さな日常のカケラの映像が流れてゾーンに入っていく様子はぐっときました。

映画を観て感じたこと

日常は目的のために存在している訳ではない

最近読んだ「限りある時間の使い方」に書かれていたことと重なる部分がありました。

“今は理想の生活の過程・準備段階だととらえないこと”

理想の生活を目的にしてばかりいると、今のこの一瞬一瞬は全てそこに到達する為の過程にしかすぎない。

人生の本番ではないという幻想を捨てることの重要性が説かれていました。

【読書】「限りある時間の使い方」の感想と今はありたい姿の途中経過だという幻想を手放す

人生の目的・やりたいこと探しって時に窮屈だ

生まれる前のソウル達が集まって、人生のきらめきを「ユーセミナー」で見つけよう!と様々なプログラムを体験して、胸に張られたステッカーの最後の一枠を埋めていくシーン。

「やりたいことの見つけ方」「人生の目的とは」とセミナーやコーチングに参加したり、色々なワークをして自分の好きなことを見つけるというビジネスが渦巻いている現代社会を映し出している気がしました。

好きややりたいって自分の中にあって、日常のカケラから気づくことも多い。だけどSNSで自分以外の人と比べてしまったり、メンター(他人)だったり、近しい家族があれこれ口を出す事で自分の感情に自信が持ちにくい気がします。

歴史上の偉人から長年辛辣な言葉をかけられて心を閉ざしている22番。

心を開きかけていたジョーからも掴めそうだったきらめきを「そんなものは日常の一部だよ」と声をかけられて「自分はうまくやれない。価値がない。」と彷徨えるソウルになってしまうシーンは胸が苦しくなりました。

これから思春期に入る子どもを育てていく親として、先回りして人生の意味や目的なんて伝えなくていい。「一緒にいる瞬間を楽しむ、それぞれの気持ちはその人のもの。」

そう思わせてくれる映画でした。

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この記事を書いた人

左手で石橋を叩きながら、右手で新しいドアをあけてしまう。
そんな特性を活かし緩急を楽しむ方法あれこれ。
会社員生活を2022年終了しフリーランスの道模索中

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